

あらすじ
王都の夜会、第二王子エルヴィンは公爵令嬢リーゼロッテに衆目の前で婚約破棄を告げる。三年の王妃教育が一言で無に帰した瞬間、彼女の胸を満たしたのは悲嘆ではなく静かな安堵だった。偽名で辺境の港町フェルデンへ渡り、薬師として生き直す彼女は、駐留した精鋭騎士団の団長ヴォルフと出会う。正体を見抜きながら追及しないこの男のもとで、彼女は初めて自分の意志で人を助ける充足を知る。だが辺境の噂は王都へと届き始めていた。


王都の夜会、第二王子エルヴィンは公爵令嬢リーゼロッテに衆目の前で婚約破棄を告げる。三年の王妃教育が一言で無に帰した瞬間、彼女の胸を満たしたのは悲嘆ではなく静かな安堵だった。偽名で辺境の港町フェルデンへ渡り、薬師として生き直す彼女は、駐留した精鋭騎士団の団長ヴォルフと出会う。正体を見抜きながら追及しないこの男のもとで、彼女は初めて自分の意志で人を助ける充足を知る。だが辺境の噂は王都へと届き始めていた。