

あらすじ
嘉永五年、かつて加賀藩お抱えの名工と讃えられた錺職人・弥助は、濡れ衣で追放され、震える指で安物の簪を削る老骨と成り果てていた。ある夜、行き倒れの蘭学者を助けたことから、禁断の若返り薬を手にする。三十路の肉体と老境の眼を併せ持った彼は、浦賀に現れた黒船騒動の渦中、老中首座・阿部正弘と邂逅。品川御用鍛冶場の頭取として、反射炉と西洋工作機械に挑み始める。胸に燻るは、己を捨てた加賀藩への静かなる復讐の炎。


嘉永五年、かつて加賀藩お抱えの名工と讃えられた錺職人・弥助は、濡れ衣で追放され、震える指で安物の簪を削る老骨と成り果てていた。ある夜、行き倒れの蘭学者を助けたことから、禁断の若返り薬を手にする。三十路の肉体と老境の眼を併せ持った彼は、浦賀に現れた黒船騒動の渦中、老中首座・阿部正弘と邂逅。品川御用鍛冶場の頭取として、反射炉と西洋工作機械に挑み始める。胸に燻るは、己を捨てた加賀藩への静かなる復讐の炎。