

あらすじ
四十二歳、介護離職して三年。認知症の母はもう俺の名前を呼ばない。冷めた味噌汁と、冷蔵庫に貼られた十五年前の家族写真。すり減るだけの日々に、ある夜「おじさんへ」と鉛筆書きの封筒が届く。便箋の裏には、俺だけが知っているはずの母の口癖。差出人は、音信不通だった妹の連れ子だった。静かに閉じていた家の戸が、一通の手紙から開いていく。介護、姉弟の確執、そして赦しの物語。


四十二歳、介護離職して三年。認知症の母はもう俺の名前を呼ばない。冷めた味噌汁と、冷蔵庫に貼られた十五年前の家族写真。すり減るだけの日々に、ある夜「おじさんへ」と鉛筆書きの封筒が届く。便箋の裏には、俺だけが知っているはずの母の口癖。差出人は、音信不通だった妹の連れ子だった。静かに閉じていた家の戸が、一通の手紙から開いていく。介護、姉弟の確執、そして赦しの物語。