
あらすじ
拾った黒猫を家で描こうとして、線が二ミリずれた。美大中退フリーターの三ツ谷光、貯金十三万円、家賃四万二千円、ペット可ではない六畳一間。雨の自販機の横で拾ったそいつは、鮭の皮をひと舐めして俺の指にもたれて眠った。ただ、喉を鳴らすと裸電球のフィラメントが震えた。翌朝、ダンジョン協会の職員が俺の腕の中を見て、絵の具を薄めたみたいに顔から血の気を引かせ、一歩、後ずさった。

拾った黒猫を家で描こうとして、線が二ミリずれた。美大中退フリーターの三ツ谷光、貯金十三万円、家賃四万二千円、ペット可ではない六畳一間。雨の自販機の横で拾ったそいつは、鮭の皮をひと舐めして俺の指にもたれて眠った。ただ、喉を鳴らすと裸電球のフィラメントが震えた。翌朝、ダンジョン協会の職員が俺の腕の中を見て、絵の具を薄めたみたいに顔から血の気を引かせ、一歩、後ずさった。